8月17日金曜日
お盆期間中だが、病院は混雑している。自分も病気だから人のことは言えないが、よくもまあ、これだけの人が受診しているのか、と思う。この日は診察が30分押していた。時間通りに受付したが、1時間近く待った。診察は30秒。「お変わりないですか?」「ありません」「年末年始の放射線治療に向けて頑張りましょう」「はい」。
泌尿器科の上の階で血液検査に向かう。妻とみられる女性を乗せた車いすを押す男性が僕を追い越していく。そんなに急がなくても採血は待ち時間短いのに、と思う。病人乗せて急がないでね。
採血はPSAがどの程度下がっているのか、を確認するためだろう。結果は来月聞くしかない。この日の臨床検査技師さんはあまり上手ではなく、結構痛かった。いつもの左腕の太い血管ではなくて、その横にある細い静脈から採った。「そこは痛いかもなあ」と思った通りだった。
リュープリンの注射、今月は右。看護師さんが腹の脂肪をつまんで「行きますよ」とブスリ。先月は痛くなかったのだが、きょうは、ムムムム、というぐらいちょっと痛い。採血もそうだが、痛みというのはその日の体調にもよるのだろうか。
この1ヶ月、カソデックスを飲んできた。ニュープリンの注射ともども、感じるのは、性的欲求の低下だ。まったくその気にならない。その気にならないというのは「できない」と同義語ではない。一度、本当にどうなっているのか知りたくて、自分で出してみた。普通に出る。出るが、まるで少ない。普通は白い液体がドクドクと出るものだが、透明からやや濁った感じの液体がちょろりと出ているだけ。女性ホルモンとはこれほど効くのか、と感心する。
ただ、やろうと思えばできるのと、できないのでは、大きな違いがある。5月に前立腺癌でダヴィンチによる摘出手術をした同僚は「まったく立たないんだ」と嘆いていた。尿漏れもまだあると。昨日発売の週刊現代9月1日号にも前立腺癌で手術が多いのは日本だけ、ダヴィンチなんて開発国の米国ではほとんど使われておらず、頻繁なのは健康保険でまかなえる日本だけだと書いてあった。
もちろん、国民皆保険とそうではない国を単純に比較することはできない。できないが、メスをできるだけ入れない国とそうでない国の違いはどこから来るのか、という記述の部分に納得した。「日本は主治医が外科になることが多いからですよ。欧米は内科、放射線科、外科とチームで最良を探る」。泌尿器科はどこに入るのか分からないが、「わたしはダヴィンチで何例やっています」なんて言われたのが耳に残っている。はやり外科の部類なのだろうな。